Google社がサードパーティのメールアカウントからGmailにメール取得する機能を2026年1月に終了することが発表され、12月に入ってから一斉にレンタルサーバー各社が詳しい案内をUPしました。
独自ドメインの設定したレンタルサーバーで、メールを受信してからGmailで取得して管理するという使い方をされている方が結構居るんでしょう。。
筆者の勤務先でもGmailで一体管理されている役職者が居るため、対策を求められてしまいました…
対策方法
メールソフト(アプリ)を利用する
Gmailアプリ(モバイル版)やメールソフト(Thunderbird等)で、サードパーティのメールアカウントを受信すれば確認可能です。
といっても、これで問題ない方はそもそも今回の機能は使用していないでしょう…と思います。
自動転送する
独自ドメインが設定されたレンタルサーバー(メールサーバー)で、自動転送するようにすれば、今まで通りに確認可能です。
筆者の勤務先でも自動転送で対策することになりました。
自動転送の問題点
自動転送自体は従来からある機能です。ただし、今までのメール取得とは違って、メールの受信となるため、迷惑メール対策機能が発動してしまう可能性があります。
その上、特別対策していないメールサーバーからの自動転送の場合、迷惑メール対策の一つSPFが、かならずNGになってしまうという現象が発生してしまいます。
昔であれば、それでも受信できて問題は少なかったと思われますが、昨今は迷惑メール対策が厳しくなってきていることもあり、受信できないメールが結構な数出てくるものと想定されます。(送信元の設定次第では、ほぼ受信できない場合も)
自動転送の問題点に対する対策方法
利用者側では正直対策方法は無く、自動転送を使わないという選択肢しかありません。
ただし、自動転送の問題点は昔から存在しており、転送を行うメールサーバー側で対処する仕組みが考案されてきました。
SRS(Sender Rewriting Scheme)
メールを転送する際に送信者アドレスを書き換えてから転送する仕組みで、結構昔から存在しています。
詳しい手順は省きますが、送信元が転送を行うメールアドレスになるため、SPFが通るようになります。
ARC(Authenticated Received Chain)
比較的新しい仕組みで、メール転送時に中継したメールサーバーがSPFやDKIMなどの認証結果をメールヘッダーに記録します。
そのため、受信側メールサーバーで中継メールサーバーでの認証結果が参照できるようになります。
ARC対応メールサーバー(サービス)を探す
どちらもメリット・デメリットが存在しますが、Gmail宛への転送という点からARC対応メールサーバー(サービス)を探してみました。
Google WorkspaceまたはMicrosoft 365
そもそも、Google WorkspaceまたはMicrosoft 365を採用するのが理想です。
転送自体する必要が無くなりますし、メールの到達性や安定性、利便性も優れています。
ただし、月額1ユーザー約1,000円以上は確実なので、ユーザー数が多い場合はコスト的に厳しい。
WebARENA メールホスティング
NTTPCコミュニケーションズ株式会社が提供するメールサーバーサービス。
老舗・大手が提供する安心感、ただし、月額約8,800円(200ID、60GB)~となっているので、コスト的にはちょっと厳しい。
CPI KWCメール
さくらのレンタルサーバ
エックスサーバー
まとめ
コスト的に許容できるのであれば、Google WorkspaceまたはMicrosoft 365を導入するのが最良だと思います。(実際、筆者勤務先でも1ユーザーで契約が足りるドメインは導入しています)
それなりのアカウント数が必要な場合、CPI KWCメールがおすすめです。(ただし、ARC対応後)
IPアドレス専有が必要であれば、さくらのマネージドサーバーでしょうか?
1月のいつ頃にGoogleが機能を終了させるのかが不明なため、12月中の対応が安心かと思われます。
